バニラの語源

バニラの語源

21世紀研究会編の『食の世界地図』(文春新書)を読んでの気付き。21世紀研究会とは、歴史学、文化人類学、考古学、宗教学、生活文化史学の研究者9人が集まって設立された研究会であり、この本は、食材や料理の起源について、世界地図を通して書き出した、『民族の世界地図』『地名の世界地図』をはじめとする「世界地図」シリーズの一冊で、古今東西、様々な「食」に関する興味深いエピソードが盛り込まれている。この中の一節「バニラは最高の媚薬」に、次のような記述がある。カカオとともに新大陸からもたらされたバニラは、やがてチョコレート飲料以外の飲み物やさまざまな菓子に使われるようになった。バニラの実体はラン科の細長い莢で、収穫後、発酵、乾燥させると特有の甘い香りを放つ。(中略)この不思議な莢をスペイン人は、「莢」を意味するバイナvain...バニラの語源